本記事は、11月20日「人気記事ジャズ ランキング」で 第1位となりました。
でも 今回はジャズの話題じゃなかったので・・・ 反省しております。


Getz Children Of The World (CBSソニー 25AP-1696 ) スケルツォ倶楽部 ⇒ 全記事 一覧は こちら
午後のジャズ喫茶 「カフェ ソッ・ピーナ」から
  ⇒ メニュー画面は こちら

トースター壊れる
~ ピンク・フロイド
  「アランのサイケデリックな朝食」


 こんにちは、スケルツォ倶楽部“発起人” 妻 のコーナーです。
 自宅から 徒歩10分ほどの距離、公園そばに建ってるオレンジ色の雑居ビル2階にある、わたしがお気に入りのジャズ喫茶「ソッ・ピーナ」。ここは 壁一面がガラス張りの明るい内装が特徴。音楽オタクで 独身の二代目マスターが選んでくれる ジャズ や ジャズ周辺 の ディスク を、先代からのオーナーご自慢の巨大なオーディオ・セットで聴かせてもらいつつ、美味しいコーヒー( 実は、オイシクない時もありますが、)を楽しみながら、マスターが爆発させる ウンチク談議 に 我慢して耳を傾けてあげています。

 ・・・ さてと、久し振りだなー。
 今日は 店内では どんな音楽がかかっているのかしら と、小さな胸をわくわくさせながら 階段を登ってゆくと、なんと入口から コートを羽織って出てきた お店の二代目マスターと鉢合わせ。
マスター 「あ、奥さん いらっしゃいませ。最近 ご無沙汰でしたねー」
わたし  「あ、マスター。まさか 出かけようとしてるんじゃないわよね ? わたしというお得意さまが ご来店だというのに。 」
マスター 「はい、出かけようとしてます。いやー、実は 厨房の ボロ・トースター が、とうとう こわれちゃって。人気メニューの厚切りトーストを焼けないと困るんで、ボク、今から ヤマダ電機まで新しいのを買いに行くとこなんですよ。 ・・・あ、ちょうどよかった! 奥さん、しばらく 店番をお願いできますか 」
わたし  「え、どーゆーこと? お客さんが来ちゃったら どーすんのよ 」
マスター 「大丈夫ですよ。今まだ10時でしょ、モーニングのお客さんは とっくに引いた時刻だし、ランチには間があるし、どうせ誰も来ませんよ。万が一 ご来店があっても、ブレンド・コーヒーなら落としてありますから、それを 温めて出しておいてください」
わたし  「え、ちょっと待ってよ。厨房にも入るの、わたし? 」
マスター 「すぐ戻りますから。ね、棚から レコードでも CDでもお好きなのを選んで聴いててくださいよ。じゃ、お願いしましたよー(ダダダッと、階段を駆け降り) 」
わたし  「それ、信じらんなーい。ココからヤマダ電機って 結構 遠いじゃないのよ。マスター、歩いて行くつもりなのかしら・・・」
 トースター壊れる
 ・・・致し方ありません。
 わたし 早速 スヌーピー柄のエプロンを着け 厨房の「中」 へ - つまりカウンターの「向こう側」へ - 立ってみました。なんだか変な感じだけど ・・・うーん、でも なんとなく楽しい気分かも。
 では お楽しみのレコード、何をかけちゃおうかなー。
 朝から 爽やかに スタン・ゲッツの名盤「ドルフィン( Concord )」なんか良いかもね。

スタン・ゲッツ「ドルフィン( Concord )
 よーし と手を伸ばしかけてから、ふと隣の列の棚を見ると、ピンク・フロイドの「原子心母 Atom Hearts Mother 」が あることに 突如 気づいたわたし。
 な、懐かしーい・・・ 何と言っても B面ラスト「アランのサイケデリックな朝食 Alan's Psychedelic Breakfast 」。
 この 変てこな組曲が 大好きだったなー。
 正直、アルバムのコレ以外の曲は 表題曲も含めて よく解らなかったんだけど、とにかくコレだけはなぜか惹かれるものがあり、わたし 高校の頃には 繰り返し 聴いたものです。
 原子心母 Atom Hearts Mother ピンク・フロイド:原子心母 Atom Hearts Mother

ピンク・フロイド:原子心母 Atom Hearts Mother から
 「アランのサイケデリックな朝食 Alan's Psychedelic Breakfast」
    第1部 ライズ・アンド・シャイン Rise and Shine
    第2部 サニー・サイド・アップ Sunny Side Up
    第3部 モーニング・グローリー Morning Glory

ピンク・フロイド Pink Floyd メンバーは 以下のとおり
  デイヴィッド・ギルモア David Gilmour(ギター)、
  ロジャー・ウォーターズ Roger Waters(ベース)、
  リック・ライト Rick Wright(ピアノ、オルガン)、
  ニック・メイスン Nick Mason(ドラムス)

併録曲:「原子心母」、「もしも If 」、「サマー'68 」、「デブでよろよろの太陽」 
録 音:1970年
東芝EMI( TOCP-8415 )


 タイトルの「アラン」とは、当時 オデオン録音エンジニアだったアラン・パーソンズ という説と、ピンク・フロイドロード・マネジャーだったアラン・スタイルスを指している、という二つの情報があり、わたしには どちらが正解なのかはわかりません。しかし いずれにしても 当時 独身だった「アラン」君の 淋しい朝食の風景を 音楽で戯画的に再現したもの(?)であると 発起人(妻)は解釈しております。
 キッチンに入ってきて 歩き回るアラン君の足音、冷蔵庫から食材を取り出す音、マッチを擦ってガス台に点火する音(炎が燃え上がる瞬間を、バンドが巧みに音楽で表現しています)、加熱したフライパンに油を引いて、やがて厚切りベーコンを野菜と一緒に炒める音、卵を落としてサニー・サイド・アップ。卵の白身に油が弾(はじ)けるジュッー!という 食欲を刺激する音・・・。
 これら日常生活の一面を切り取ったかのような現実の音に被せながら、ピンク・フロイドによる 単純なリズム・パターンを繰り返すバンド・サウンドが、まるで映画のサウンド・トラックを思わせるような快適さ、心地良さです。
 やがて アラン君は食卓に着き、音楽に乗せながら たった独り自分自身で調理した朝食を食べ始めるのです。パンにマーマレードを塗りたくり、ベーコン・エッグに胡椒と塩を振りかけて、フォークをお皿にぶつけています。
 おいしさに興奮しているのでしょうか、それとも独身の余りの淋しさに やり場のない怒りで腹を立てているのでしょうか、ミルクに沈めたコーンフレークを かき込みながら、彼は 徐々に 動物のような唸り声を上げ始めるのです。それも 激しく鼻を鳴らしながら まるで獣のように猛烈に 貪(むさぼ)り食う姿も見えるようで、その背景となる音楽も ここでクライマックス。他に比較・類似する作品なども絶無、まさに古今無類の音楽です。

Alans Psychedelic Breakfast

 ・・・そこへ。
 何と! めずらしいことに、こういう時に限って お客さまのご来店です、やはり 音楽に惹かれたのでしょうか・・・
 それも 若き日の ピンク・フロイドのメンバー(左から ギルモア、ウォーターズ、ライト、メイスン各氏 )そっくりの むさくるしい 男性四人連れが、入口のカウベルを鳴らしながら ソッ・ピーナ に 入って来るではありませんか。
Pink-Floyd ギルモア Pink-Floyd ウォーターズ Pink-Floyd ライト Pink-Floyd メイスン

わたし     「い、いらっしゃいませ・・・( 困ったなあ )」
メイスン似   「コーヒー、4つください」
わたし     「(あ、よかった) ホットですね。ブレンド4つ、かしこまりました」
ウォーターズ似 「良い音楽 かかってますねー。しかも こんなにデカイ音で」
わたし     「ありがとうございます、実はここジャズ喫茶なんですけど、今 オーナーが留守なもんで、勝手に 好きなのをかけてるんです」
ウォーターズ似 「これ 聴いてると、なんだか お腹 空くよね」
ギルモア似   「うん。ぼく、モーニングのトースト・セットにしてほしいなー」

ほーら、オーダー 来ちゃった! トースターは壊れてるけど、でも パンはあるんだよね。断るのは もったいないなあ。
うう、どうしよう・・・ その時、わたし さすが主婦って感じの 素敵なアイデアを思いついたのです。

わたし        「あの、今日 スペシャル・デイで、 セットは フレンチ・トーストになりますが、よろしいですか?」
ギルモア似    「へえ、それは うれしいね。お願いします」
ウォーターズ似  「ぼくも フレンチ・トースト食べたいなー」
ライト似       「ぼくも」
メイスン似     「ぼくも」

 フレンチ・トーストだったら、トースターなんか なくても フライパンさえあれば、手軽に作れちゃうぞ! ミルクは 厨房の冷蔵庫に たくさんあるし。よかった!(忍び笑い)。
わたし    「はい、フレンチ・トーストセットでモーニング4つ、承りましたー」

 ここで 「フレンチ・トースト の 作り方( 4人前 )」
● 材料
  パン:8枚
  卵 :4個
  牛乳:200 ~ 300 cc
  バニラ・エッセンス:微量(なくても大丈夫)
  マーガリン:適量
  グラニュー糖:適量、あるいは
  メープル・シロップ:適量(なくても大丈夫)

 1. ボウルに卵を割り、牛乳、砂糖を 混ぜます。
 2. 適当な大きさにパンをカットし、ボウルに浸します。
 3. フライパンにマーガリンを多めに入れ、熱します。
 4. マーガリンが溶けたら、そのフライパンで パンを焼きます。
 5. パンの両面を裏返しながら、卵が固まってきたらあげましょう。
 6. お皿に盛りつけ。
 ソッピーナのフレンチトースト(1人前の 盛り付け)

 7. グラニュー糖、あるいは メープル・シロップなどを かけると、美味しい!
 

わたし       「フレンチ・トースト4つ、お待たせしましたあ」
4人(一斉に)  「戴きまーす!」
ギルモア似     「むしゃむしゃ」
ライト似      「ガツガツ」
ウォーターズ似  「ウー、ガルルル(唸る)」
メイスン似     「ゲップ!」
わたし       「・・・あら やだ、サイケデリックね」

 ・・・興味深いことに、この曲「アランのサイケデリックな朝食 」は、1970年12月 イングランド中部の工業都市として知られるシェフィールド Sheffield のシティ・ホールで、なんと「ライヴ演奏 」された記録があり、ピンク・フロイドのメンバーは ステージ上で 実際にお茶を沸かしたり 料理を作ったり といった、パフォーマンス を演じてみせたそうです。

 それでは この続き、また 次回 ・・・ あ、今回は ジャズのレコードじゃなくて スミマセンでした。
 でも、たまには いいですよね。  ・・・ え、だめ
 
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