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スケルツォ倶楽部 
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ムンク 叫び_スケルツォ倶楽部 メロディロード
音楽が耳に憑(つ )いて離れない、困ったなあ。

 こんにちは、“スケルツォ倶楽部発起人 です。
 慢性的にブログが滞りがちな原因を 自分なりに考えてみると、疲れて帰宅してから 夜更かししてPCに向かうという作業が体力的にキツく感じる年齢(トシ )になってきた - ということでしょうか、やはり。 書きたい音楽ばなしのストックは 頭の中に 思いきりたくさんあるのですが、そんなわけで 今夜も(まとまりのないという意味で)の「散文 」を 文字どおり「書き散らして 」(笑 )お茶をにごそうか - などと考えております。どうぞお許しください。


 さて、特定の音楽が耳に憑(つ )いて 離れなくなってしまう ことってありますよね、私にはよくあります。
 昼夜を問わず それが頭の中で流れ出すと、お 始まったな - とあきらめるしかありません。こうなるとエンドレスで繰り返されることは判っていますから、夜中にこれが鳴りだすと もう大変です。眠れなくなります、困っちゃうなあ。

 たとえば 最近 「耳憑き 」(笑 )となった一曲。
 きっかけは、いつも雑然と片づかず やらなきゃ やらなきゃ と ずーっと気にしていた クラシック音楽のCD棚・・・

“スケルツォ倶楽部”発起人の 雑然たるCD棚 (2)
▲ イメージ : 恥をしのんで 発起人の CD棚を公開、明日 片づけます。。。 
 
 遂にある晩 衝動的に整理を始めようとしたところ、そこから10年近くも前に購入していながら 未開封のまま放り込み、挙句 自分が買ってきたことさえ忘れていた コンチェルト・ケルンによる 一枚のモーツァルト・アルバムを 突然「発掘 」 !

モーツァルト :
バレエ「レ・プティ・リアン 」から 第14曲 ニ長調

!W.A.モーツァルト コンチェルト・ケルンのモーツァルト_UCCA-1066
モーツァルト : コンチェルト・ケルン Concerto Köln
歌劇「魔笛 」序曲、歌劇「劇場支配人 」序曲、セレナード第10番変ロ長調「グラン・パルティータ」から 第3楽章、バレエ「レ・プティ・リアン 」K.App.10/299b抜粋(10曲 )、ディヴェルティメント ニ長調K.136/125a、セレナード第13番ト長調 K.525「アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク 」
アントン・シュテック Anton Steck
コンチェルト・ケルン Concerto Köln
録 音:2005年11月、ケルン、センデザール
音 盤:Archiv 00289 477 5800

 言うまでもなく、 コンチェルト・ケルンは 現代ドイツの代表的古楽アンサンブル。これは、彼らが モーツァルトの比較的知名度の高い作品を選曲した「名曲アルバム 」でした。
 10年前の発起人ルネ・ヤーコプスが指揮を執った歌劇 「コジ~ 」や「フィガロ~ 」の素晴らしさに感銘を受けていた頃でしたから、コンチェルト・ケルンの名を冠した このインストゥルメンタル・アルバムを きっと都内どこかのHMV店頭でみつけて衝動買いしたものでしょう。
 今になって「初めて 」聴いてみたら、その演奏は予想通り、いつもの先鋭的な古楽奏法が楽しめました。10年の古さなどまったく感じません・・・って、もちろん10年も放置してよいという意味ではなく  (^_^; )

 ・・・で、このCDの中のある「一曲 」が耳に憑(つ )いて 離れなくなり。それが、バレエ「レ・プティ・リアン 」から 第14曲 ニ長調 6/8拍子、わずか 01分35秒 という短さ。
 踊り手が大きく旋回する時 まるで周囲に衣擦れの音が一斉に立つような農民舞踏です。上昇躍動する元気な主題を支える中低音域がハーディガーディバグパイプといった民族楽器を思わせる完全五度を持続させるところなんか ちょっとモーツァルトにしてはめずらしいかも。明るい主題が提示される都度、その4小節目と12小節目毎に アウフタクトで「あそーれ ! 」って感じの能天気な短いフレーズがひょっこり登場、それが まるで皆で一斉に合いの手を打つようで、聴いていると なんだか もー どうにも楽しい。
 何しろ一分半の短さですから 曲はあっという間に終わってしまいます。でも「あそーれ 」に釣られて もう一度聴きたくなります。デッキのリモコン再生ボタンを押す。で、これもあっという間に終わると また「あそーれ 」が聴きたいから さらにもう一度。 ・・・って そんな調子で この一曲だけ憑かれたように一時間ほどリピートさせていたら、CDを止めた後も 旋回する「あそーれ 」が耳の奥で 無限ループし続ける状態に。
 そんな イッちゃった頭で CD英文解説に目を通していたら、ありゃ ! この「第14番 」ニ長調 ったら “probably not by Mozart”(多分モーツァルトの作曲じゃないよーん )だってさ。はあ ? もお どうでもいいや、だって好きなんだもん「あそーれ 」(笑 )。


ミニ版 ムンク 叫び_スケルツォ倶楽部
 はい。では、次なる「耳憑きクラシック 」(笑 )を・・・。 これも大分以前のこと、エルヴェ・ニケ / ル・コンセール・スピリチュエル によるヘンデルが話題になっていた頃のことですから、やはり今から10年近くも経つでしょうか。

ヘンデル;
「水上の音楽 」組曲第3番ト長調 から 「ジーグ 」

ヘンデル Haendel ヘンデル_王宮の花火の音楽_水上の音楽_ニケ Glossa
ヘンデル 作曲 (01:33 )
「水上の音楽 」組曲第3番ト長調 HWV 350 から「ジーグ 」
エルヴェ・ニケ Herve Niquet 指揮
ル・コンセール・スピリチュエル Concert Spirituel Ensemble
録音:2002年 9月 メッツ・アーセナル、ライヴ
原盤:GLOSSA(東京エムプラス MGCD-921606 )

 ヘンデルの「水上の音楽第3組曲 最後舞曲「ジーグ 」 Gigues に パーカッションのリズムを加えた、ニケ / ル・コンセール・スピリチュエル 盤の 音の記憶が 大脳皮質を辿って その耳の中で鳴りだしたもののようです。 親しみやすい素朴なメロディが頭から離れなくなり、勝手にループしまくって もうどうにも止まりません。
 その「ジーグ 」とは、管楽器による「短調のパート」と弦セクションが中心となる「長調のパート」という 軽快でわかりやすい二つのカントリー・ダンスを交互に繰り返す舞曲です。
 ニケの「ジーグ 」は、一貫して速めのテンポを取っていますが、最後の長調パートをリピートさせる際、金属的な響きの鈴に一拍目トライアングルに二拍目大太鼓に三拍目と、順々に打ち鳴らしながらダンスの拍子を強調します。「ジーグ 」にパーカッションを加え、リズム感を強く出すという そんな独自のアイディアをかましてくれるのは ニケコンセール・スピリチュエル盤以外には ありませんから、 たぶん。


ミニ版 ムンク 叫び_スケルツォ倶楽部
 では お次は ようやく近年になってメジャーなクラシック作曲家として その存在が定着した( ? )ヴォルフガング・エーリヒ・コルンゴルトの「耳憑き 」曲です。

コルンゴルト :
弦楽四重奏曲第2番 変ホ長調 から
第2楽章 アレグレット・コン・モート 間奏曲インテルメッツォ

コルンゴルトの肖像 Brilliant Classics(BRL-8549 )
コルンゴルト作曲 (03:45 )
弦楽四重奏曲第2番変ホ長調 から 第2楽章「インテルメッツォ 」
演 奏:フレッシュ四重奏団 Flesch Quartet
併録曲:弦楽四重奏曲第1番イ長調、同第3番ニ長調、弦楽六重奏曲ニ長調 Op.10
録 音:1997年9月(六重奏曲は1988年 )イギリス、聖フィリップス教会
音 盤:Brilliant Classics(BRL-8549 )2枚組

 ムムッ・・・なぜ これほどの名曲を「初めて聴くまで 一度も聴いたことがなかった 」んだろ ?! 中でも一発で私の心をとらえたのは、キャッチーな旋律に溢れた第2楽章 - 実質スケルツォの - 「インテルメッツォ 」でした。流れるようなメロディ・ラインと その行き着く先は、もうこれしかないっていう ホント気持ちの良いコース転回を辿るのです。自然にして流麗な動きを支える 低音弦が弾(はじ )くピッツィカートの拍動も 快感・・・。
 一目惚れならぬ 一聴惚れ のあまり 何度も繰り返し聴き直そうとソニー・ウォークマンに転送しておいた楽曲を昼間ひたすらリピートさせていたせいか、就寝しようとベッドでイヤホンを外しても今度は耳の奥で音楽が止まらなくなり、一晩中鳴り続ける始末。
 そんな弦楽四重奏曲第2番の調性は、私 “スケルツォ倶楽部発起人が偏愛する 変ホ長調でもあり(拍手 )、これはコルンゴルトがナチス政権の追及を逃れ、ハリウッドで映画音楽の仕事に携わるようになった時代の作品。
 どちらかといえばシリアスな奇数楽章とは対照的に 偶数楽章における温かく流れる弦の奏でる優雅なウィーン風旋律は、天才だった若き日のコルンゴルトの典型的な作風でしょう。ここは声を大にして言いたい、謙虚で質素でありながら このスケルツォの 何と素晴らしい名曲であることよ。
 尚、フレッシュ四重奏団は、1983年 イギリス王立音楽院在学中から活動していた 若き腕利きの弦楽器奏者四人によって結成、コルンゴルトのウィーン時代に活躍していた ヴァイオリンの名手カール・フレッシュ Karl Flesch(1873~1944 )の名を冠した団体です。


ミニ版 ムンク 叫び_スケルツォ倶楽部
 次なる「耳憑きクラシック 」、一般の方には「四季 」でおなじみ アントニオ・ヴィヴァルディの 数あるコンチェルトの中でも知る人ぞ知る・・・

ヴィヴァルディ
協奏曲 ト短調RV157 から 第3楽章アレグロ

ヴィヴァルディ(WIki ) ヴィヴァルディ 弦楽のためのシンフォニアと協奏曲集 Archiv (UCCA-1067 )
ヴィヴァルディ作曲 (01:53 )
協奏曲 ト短調RV157 ~ 第3楽章
アンドレア・マルコン 指揮 Andrea Marcon
ヴェニス・バロック・オーケストラ
録 音:2005年10月
音 盤:Archiv (UCCA-1067 )弦楽のためのシンフォニアと協奏曲集
併録曲:シンフォニア ハ長調 RV111a、協奏曲 ニ短調 RV127、シンフォニア ロ短調 RV168、協奏曲 ハ長調 RV114、合奏協奏曲 ト短調 RV152、協奏曲 ニ長調 RV121、協奏曲 変ロ長調 RV163「ほら貝 」、協奏曲 ハ短調 RV119、協奏曲 ト短調 RV156、協奏曲 変ロ長調 RV167、シンフォニア ト長調 RV146
 

 初めて聴いた時、この 第3楽章が始まった途端 「うわ 何てカッコイイんだろ 」、この激しい楽想は 同じト短調で書かれた 別の日の「夏 」の情念のよう。シンコペートしまくる焦燥感深い主題は、手元に楽譜がないので確認できませんが、アウフタクトで三拍目の裏から姿を現したかと思えば、次は 一拍目の裏で出たりするのです。これにより 聴いている側は 拍節感覚が奪われ、まるで後ろから何者かに追われるような気がしてきます。さらに、この ト短調のテーマ同じ音型並行調変ロ長調に姿を変えて繰り返されたりすると ヴェネツィアの冷たい疾風の中に立って独り耐えている主人公(って誰 ? )の劇的な姿まで連想します。
こちらで 一部 お聴きになれます MUZIK ONLINE

 そして、ト短調のアレグロといえば、やはり私たちにとっては その後に降臨することになる モーツァルト第40番の それも終楽章で 同じように疾走する哀しみを連想したり、そこに想いを馳(は )せたりしないわけにはまいりません(って、二重否定の肯定文です )。 
やってみよう 】 もしお手元に 皆さんそれぞれ 座右の音盤をお持ちでしたら、このヴィヴァルディに 続いてモーツァルト K.550終楽章を繋いでお聴きになってみるのも一興です。意外な新鮮さに きっと驚かれるでしょう !


ミニ版 ムンク 叫び_スケルツォ倶楽部
 では 次の 素敵な「耳憑き 」曲は、 最近の楽曲 です。

千住 明 :
「スノーダイヤモンド 」

千住明_スケルツォ倶楽部 千住明 スノーダイヤモンド
千住 明 作曲 (02:46 )
「スノーダイヤモンド 」
千住 真理子(ヴァイオリン)
山洞 智(ピアノ )
録 音:2007年 7月30日~ 8月 1日 埼玉県秩父
音 盤:収録「G線上のアリア 」 - 東芝EMI(TOCE-56002 )
併録曲:愛の喜び、愛の悲しみ、美しきロスマリン、ロンドンデリーの歌、ブニャーニの様式による前奏曲とアレグロ(クライスラー )、「タイス 」の瞑想曲(マスネ )、チャールダッシュ(モンティ )、G線上のアリア(J.S.バッハ / ウィルヘルミ )、ツィゴイネルワイゼン(サラサーテ )、愛の挨拶(エルガー )

 原曲は、2005年に放送されていたNHK「雪の女王 」という(アンデルセン原作、ということは『アナ雪 』と同じ ) TVアニメのために書かれた音楽だったそう。私 発起人は そのオリジナル番組は 未視聴、ドラマへの想い入れは皆無、純粋にヴァイオリンとピアノ伴奏による この演奏を聴いて「耳憑き 」となってしまったものです。
 ハ長調、ピアノによる短い前奏に続いて まるで凛として両翼を伸びやかに広げたヴァイオリンが 一旦は五度下がると すぐオクターヴ上へと跳躍、深呼吸するように自然な滑空をみるようです。これを繰り返し。滑らかに歌はつなげられてゆきます。テーマがもう一度繰り返された後、イ短調から半音階的に意外な転調を重ねてゆく短いパートを経て、再びピアノのイントロが回帰、美しいテーマへと戻ってきます。やがてエンディング、そのまま終わるのだろうという私の浅い予想は あっさりと覆されました。おや ? ピアノが C7を打ったな - と感じた瞬間 ヘ長調に舞い上がると そこでテーマが空高く回想され、そっと結尾で翼をたたむのでした。
 ごく短い曲なのに 終わった後で 何だか胸の奥に暖かい余韻が広がってくる気がして、もう一度、またもう一度と 繰り返し何度も聴きたくなってしまう 不思議な魅力ある 千住明の才能です。
 
 尚、ソリストの千住真理子さんは、言うまでもなく 千住明氏の実妹。このアルバムには 氏の佳作がもう一曲 - 2007年大河ドラマ「風林火山 」の 紀行テーマ - がボーナス・トラックとして収録されてます。

内野聖陽(山本勘介) 板垣信方(千葉真一) 市川亀治郎の武田晴信(信玄 ) 緒形拳(宇佐美定満 ) Gackt(上杉謙信)
 ・・・ 少し脱線しちゃいますが NHK大河で この「風林火山 」が放送されたのって、早いもので、もう10年近くも前になるんですよね。大河ドラマ好きの “スケルツォ倶楽部発起人(笑 )。 気迫が凄かった 内野聖陽の演じる 主人公 山本勘介 はもちろん、千葉真一演じる 板垣信方の 壮絶な殺陣(アクション )が 特に記憶に残ってます。二代目市川亀治郎(= 四代目猿之助 ) が演じた武田晴信(信玄 )も さすがの威厳が漂い、名優緒形拳宇佐美定満 )が支える Gackt謙信も 他にない異様なカリスマ感いっぱい・・・ でも説得力ありました、懐かしいー。
 って、もう限(きり )がないので 「今宵は ここまでにいたしとうござりまする 」。

Good Bye
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