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この記事は 2015年12月 7日に一度 投稿したものに 一部 手を加えたものです。

映画「I LOVE スヌーピーTHE PEANUTS MOVIE は、
チャールス・M.シュルツ氏へのオマージュでいっぱい。

the peanuts movie (2) the peanuts movie
映画 「I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE 」
公開:2015年12月 4日(金)
監督:スティーヴ・マーティノ
配給:20 世紀フォックス映画

© 2015 Twentieth Century Fox Film Corporation.



 ご無沙汰しています、“スケルツォ倶楽部発起人です。
 クラシック音楽ジャズ、そして「スヌーピー 」のシュローダーを愛する 同好の皆さま、いつもご来場 誠にありがとうございます。
 旅先にいる 私 “スケルツォ倶楽部発起人 にノート・パソコンを開けさせ、久しぶりに投稿記事を書こうという気にさせたものは、先週12月4日(金 ) 全国一斉に封切られた 新作映画 THE PEANUTS MOVIE「(邦題 ) I LOVE スヌーピー 」です - こればかりは、やっぱり大きなスクリーンで 観ておかねば 語ることは許されないでしょう。

A Boy Named Charlie Brown Snoopy, Come Home
 なにしろピーナッツの劇場映画としては、1969年に公開された記念すべき第一作スヌーピーとチャーリー A Boy Named Charlie Brown 」 以来、1972年の第二作スヌーピーの大冒険 Snoopy, Come Home 」、
 
Race For Your Life, Charlie Brown Bon Voyage, Charlie Brown And Don’t Come Back !
 1977年の第三作がんばれ ! スヌーピー Race For Your Life, Charlie Brown 」、そして1980年に公開された第四作スヌーピーとチャーリー・ブラウン、ヨーロッパの旅 Bon Voyage, Charlie Brown And Don’t Come Back !! 」以来、今回 第五作となる 「I LOVE スヌーピー The PEANUTS MOVIE 」は、何と35年ぶりの新作映画となるわけですから。

 ・・・でも実際 映画館に足を運ぶまでは、60年代TVアニメ時代からの古参ピーナッツ・ファンを自任する 私 “スケルツォ倶楽部” 発起人、正直申し上げて この新作アニメを観ることに 一抹の不安がありました。
 なぜなら 本来であればスヌーピー映画を製作する以上、作品の質を監修すべき唯一の存在である チャールズ・M.シュルツ氏 が、すでに2000年2月に他界されてしまっているからです。原作者が関与しないオリジナル・ストーリーに対し、「今さらピーナッツで どんな物語が作れるっていうんだろ 」なんて未知数の不安要素ばかりを多く感じ、また見慣れない3D / CGアニメという触れ込みも 予告編の派手な映像を眺めているうちは 「うーん・・・なんだか色使いがむやみやたらと明るすぎるし、キャラクターの顔なんて まるで玉子の表面に描いたような仕上がりだー 」 などと、心理的に少なからぬ抵抗を感じていたのでした。

▲ 予告編 こちらから

 ・・・ さらにまたサウンド・トラックのオリジナル・スコアにしても、ディズニー映画「アナと雪の女王 」ですっかりメジャーな存在となった クリストフ・ベックを起用 - なんていう事前情報を聞いてしまったら、「旧き良きヴィンス・ガラルディオリジナル曲じゃないのか・・・ せめて音楽はオリジナルを尊重してほしかったなー 」 とか・・・。 

Meghan Trainor_Better When Im Dancin Meghan Trainor
 第一、メーガン・トレイナー Meghan Trainor という お尻の大きな新人女性歌手が映画の主題歌を歌うということに、果たして必然性はあるのだろうか などなど・・・。 シアターに足を運んだら がっかりするかも - なんて、映画を観る前は ネガティヴな不安も抱えていたことを、私 “スケルツォ倶楽部”発起人、正直に告白しておきましょう。

 ― しかし、それらは いずれも杞憂でした。冬から初夏にかけての子どもたちのハート・ウォーミングな物語、上映時間88分が まるで一瞬で駆け抜けるように終わってしまった後、明るくなったシアターの客席に座っていたのは、なんと感動のあまり 思いきり頬を濡らしている “スケルツォ倶楽部”発起人自身の姿でした(笑 )。
 それは、一体 映画のどこに共感して流れた涙だったのでしょうか、 「 I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE 」 からもらった 安堵と感動が まだ新鮮なうちに 以下、思いつくまま 書きとめておこうと思います。


 待ちに待った映画が 今 まさに始まろうとする 直前のワクワク感ったら比類ないですよね。 もしあなたがピーナッツ愛好家だったら、この映画は最初のスタートから油断していてはイケませんよ。

20th Century Fox original
 20世紀フォックス社 20th Century Fox が製作する映画には 開幕に先立って 必ずドラム・ロールにアルフレッド・ニューマン作曲のファンファーレ(パンパカパーン )を伴った有名なロゴ映像が流れることなど、もうどなたもご存知でしょう。
 「ピーナッツ・ムーヴィー 」もまた このロゴ映像からスタートするわけですが、始まるや否や・・・ あれ ? ファンファーレを吹いているのはブラス(金管 )のアンサンブルじゃない・・・ え、これって ピアノの音だよ ! と、その時 私の頭の中で もしや - とよぎった空想は、次の瞬間 そのまま実際の映像となってスクリーンに姿を現しました。

▲ 何と われらがシュローダー君が、20世紀フォックス社の立体ロゴの前でスポットライトに照らされながら 赤いトイ・ピアノを誇らしげに奏でるという、一世一代の晴れ姿で始まるのです ! むむっ・・・これは シュローダー・ファンには のっけから凄いサプライズではありませんか( でも これを読んでしまったアナタは もはや映画館で驚くことはできませんね、ゴメンナサイ 笑 )

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE-Schroeder 
 映画の中で、シュローダーがピアノを奏でるシーンは 短いながらも複数シーン用意されており、登場場面こそ少ないものの 不満はまったく感じませんでした。

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE Schroeder (3)
▲ 学校の教室が舞台となるシーンは何度も出てきますが、その最初のシーンでデスクの蓋を開け、B.G.M.的にピアノを弾くシーンもありました。 曲はエルガー「威風堂々第1番 」の一節 ・・・ ここでは 担任の オスマー先生に、全国統一テスト実施の効果に対して疑問を呈するライナスの主張を さりげなく後押しします。

Beethoven_部分_Joseph Karl Stieler、1820 I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE Schroeder
 中盤の学芸会の場面では、いよいよ本領発揮、お得意のベートーヴェン交響曲第5番ハ短調 - おそらく フランツ・リスト編曲による ピアノ・ソロ版の 「運命 」から第1楽章を 弾いてくれます。このめずらしい選曲は、かつてフジテレビのドラマロング バケーション 」で 木村拓哉 演じるピアノの瀬名先生が 教え子の女子学生(広末涼子 )への餞別の品として手渡したグレン・グールドのCDの曲目でしたね。
 さては シュローダー君め、興に乗って 全曲弾いてしまったようです。しかも楽譜の指定通り 繰り返し もキチンと( ? ) だって その後のプログラムの時間が圧(お )してしまったようですからね(笑 )。

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE Schroeder
 映画の後半、スヌーピーフライング・エースレッド・バロンとの戦闘に一度は敗れ、美しいパリジェンヌ フィフィの救出も失敗、すっかり落ち込んで 第一次大戦中のヨーロッパ郊外の無人地帯を失意のうちに彷徨(さまよ )っていると ピアノの音が聴こえてくる「民家 」をみつけます。現実には シュローダーがピアノの稽古をしているに過ぎないのですが、スヌーピーフライング・エースになりきって、シュローダーの家に入り込み、演奏中の彼のピアノに寄りかかる場面 - 。
 ここでシュローダーが弾いているのは、ベートーヴェン作曲のピアノ・ソナタ第14番嬰ハ短調「月光 」 の第一楽章・・・
 短調の物悲しい分散和音が繰り返し胸に迫り、嘆きの極みに達し 思わず遠吠えまでしてしまうスヌーピー。 あれ ? でも これは どこかで観た記憶があるシーンではないですか。  

「スヌーピーとかぼちゃ大王」(1966年放送 )から
▲ はい。 その仕草は、かつてオリジナルTVアニメ「(邦題 )スヌーピーとかぼちゃ大王 」の回(1966年10月放送 )で、やはり撃墜されたフライング・エースが 同じようにシュローダーのピアノの傍らでみせてくれたのと 同じジェスチャー - これも シュルツ氏が監修した 最初のTVシリーズへのオマージュなんです。 素晴らしい !

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE (6)
 さて、この映画の舞台設定は、まだパソコンも携帯電話もスマートフォンも普及していない1980年代だそうです - 電話もダイヤル式の旧式にこだわってます。
それは 最初に決めたルールなんです。今どきのガジェットは“ピーナッツ”の世界とは違うものだから 」と、原作者であるチャールズM.シュルツ氏の息子で、この映画の共同製作 / 脚本に関わっているクレイグ・シュルツ氏は、そう見識を述べます。

執筆するスヌーピー
 そういえば、スヌーピーが 後に作家として 小説「It Was a Dark and Stormy Night 暗い嵐の夜だった 」を執筆する際に使用することとなる、一台のタイプライターに出会う、という重要な場面が 違和感なく映画のストーリーの中に挿入されています。 何故このくだりが必要だったかというと、パソコンが登場して以降 今ではすっかり縁遠い道具となってしまったタイプライターを知らない現代の子どもたちが、映画を観ながら スヌーピーと一緒にタイプライターを発見し、ともに使い方を覚えてゆく、というプロセスを踏んでみせることが重要である、と 今回の映画製作陣がそう判断し、これを新たなエピソードとして創作した - という逸話も興味深いですね。

 それは、“ピーナッツ”の新しいファン層となる「今の 」子どもたち に対する クレイグ氏の優しい気遣い に違いありません、それはたいへんきめ細かく、さらに次の発言からは、映画の構造的な部分にまで 優しさが根本的な影響を与えていることが、わかります。
news_xlarge_DSC_0055[1] I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE_Red Baron
「 “ピーナッツ”の世界は、とてもゆっくり物事が運んでいるので、上映90分という時間は、(小さい子どもたちには )とてももたないと感じていました。それで アクションとか、子どもたちがワクワクする要素を織り込んでいかなくてはと思ったのです 」
「そこで、今まで私たちが見たことのなかった、スヌーピーの頭の中の想像世界を表現することにしました。チャーリー・ブラウンの世界とともに、空を飛ぶスヌーピーの空想世界が進行していくのです 」 (クレイグ・シュルツ氏 )


 上記の経緯によって、この映画の骨子となるストーリーは、二つのパートが互いに触発し合い、同時進行するドラマとなったのです。
 
 その一つ は、もちろんチャーリー・ブラウンを巡る現実の世界、赤毛の女の子への恋物語を通して ひとりの少年が成長してゆくドラマが古典的な2Dアニメで描かれています。
I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE_赤毛の女の子   I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE (9)
 
 もう一つ は、ご存知スヌーピーが 第一次世界大戦の撃墜王フライング・エースとなり、犬小屋の戦闘機ソッピース キャメルにまたがって 恋人のプードル犬フィフィを 宿敵レッド・バロンから救出する 空想世界3Dで描く大活劇です。こちらは スヌーピー自身が執筆する小説の中の世界でもあります。
I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE_フィフィFifi  I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE (3)

 クレイグ氏は、オリジナル・ストーリーと整合性のとれた映画脚本とすること、また 50年間続いた原作コミック敬意を表する意味で 物語を広げず 原作に忠実であるために、父シュルツ氏が過去描いたコミック全てを 改めて読み直したそうです。
「30年も前に描かれているにも関わらず、この時代にも通じるメッセージがたっぷり含まれていたことに驚きました。父が描いた世界はタイムレスなんだということを痛感したのです 」
同様に、作画のほうも「原作の筆致をスキャンした画像を元にキャラクターの「理想的なライン 」を探すという 手間のかかる作業を重ね、「実写も顔負けのリアルな3Dの質感と原作のもつ手書きのぬくもりの両方を絶妙にマッチングさせ 」ることに成功しているのです。


・・・そうした原作への忠実なエピソードの数々を
思いつくまま書き留めてみると、以下いくつかのシーンが心に残ります。

From The Imagination of Charles M.Schulz
▲ From The Imagination of Charles M.Schulz

 映画の冒頭から、大雪が積もって 学校が休校となったことを知ると、子どもたちは一斉に歓声を上げます。早速 彼らは凍った湖(スケート場 )へと降りてゆき、アイス・スケートやホッケーを楽しみます。氷上をスヌーピーが先頭になって子どもたちと手をつないで滑走するシーンは、ピーナッツ最初のTVアニメ 「チャーリー・ブラウン・クリスマス 」にも登場したシーンの再現になっています。

 そのチャーリー・ブラウンだけは なぜかひとりで凧揚げに挑戦。映画の開幕まもなく凧揚げで苦戦するというエピソードは、ピーナッツ最初の劇場アニメ映画「スヌーピーとチャーリー 」へのオマージュに違いありません。

Peanuts Movie_ちょっとおかしいんじゃないの
▲ また、チャーリー・ブラウン全国統一テスト百点満点を取ってしまったこと(それも 後でミスだったことが判り、チャーリー自身が表彰を 辞退する展開となるのですが ) によって、一躍 周囲がチャーリーのことを尊敬のまなざしで見るようになってしまう、そんな日常世界がひっくり返ったような思いをするという、映画の中でもナンセンスな可笑しさが 大爆発するくだりがありましたが、ここも - 背景は 多少異なりますが - 原作の このコミックの中に出典のヒントがあるように思いました。
Charlie Brown_Mr.Sack Story
 ここでは そのコミックの詳細までを 追って解説することはしませんが、目の穴二つだけ開けた紙の袋Sack )を被ってサマー・キャンプに参加するチャーリー・ブラウンの有名な“Mr. Sack”エピソードがそれだと思います。紙袋を被っている時だけ カリスマ性を帯びたリーダーとしてキャンプ仲間から絶大な信頼と尊敬を集めるという不思議なストーリーで、キャンプが終わって 紙袋を脱いだチャーリーが日常生活に戻ると、もはや誰も 彼がカリスマの “Mr. Sack” だったということに気づかない - という興味深いエピソードの発想と無関係ではないように思えます。

 学校で読書感想文を提出する宿題が出されるシーン、チャーリー・ブラウントルストイの長大な「戦争と平和 」を読破した上、周到で綿密な感想文を作成、ライナスを唸らせます。少し書いては何度も字数を数えつつ感想文を綴ってゆくところなど、ここは ピーナッツ最初のミュージカル(1967年 ) You’re Good Man,Charlie Brown で 子どもたちが童話「ピーター・ラビット 」の感想文を やはり残りの字数を数えつつ必死に作文していたシーンを彷彿とさせます。

 チャーリー・ブラウンの初恋の対象である「赤毛の女の子 」が、スクリーン に 「登場 」してしまう(! ) という情報については、さすがに それはどうかな - などと、映画を観る前は 心理的に抵抗を感じなくもありませんでしたが、実際に映画が始まってみると 彼女の取り扱われ方は ピーナッツ・ファンの心理にも配慮した、たいへん妥当な表現方法にとどまっていることを感じ、むしろ好感を持ちました。

映画I LOVE スヌーピー_赤毛の女の子
 ・・・ たとえば、彼女が鉛筆を噛むくせがあるといった原作コミックからのエピソードをさりげなく取り入れたり、1967年に放送されたTVアニメ「You're In Love,Charlie Brown(邦題「恋してるんだね、チャーリーブラウン 」 のラスト・シーンでは バス停の前ですれ違ったままエンディングを迎え、どこかフラストレーションがたまるようだった彼女との関係を まるで48年ぶりに修正するかのように、一度はバスに乗りかけた赤毛の女の子チャーリー・ブラウンに気づくと 今度は バスから降りてくる - そして 彼に優しく語り始める場面が ドラマのクライマックスを築きます。
「 - わたしね、実は ずーっと 貴方がどういう人か見ていたんだよ。学芸会では自分の出し物を カットしても 妹さんを助けてあげる 思いやりのある人、満点の解答用紙を手にして これは自分のではないって 大勢の前で告白できる誠実な人、読書感想文も 本当なら共同で書く予定だった わたしが休んでしまったために 貴方は全部 ひとりで書いてくれた、そんな 一生懸命な人 -  」
 ・・・ ああ、そうなんです、「赤毛の女の子 」は 主人公の少年 チャーリー・ブラウンの行動のすべてを まっすぐ公正に見ていたのです。 その彼女の視点とは、まさしく 私たちと同じ距離にありました。
「 - だから チャーリー、貴方は 決して ダメな人なんかじゃないわ ! 」
おお、そのとおり。 この素晴らしい シーン - もはや 涙なくしては観れません。 いえ、中には 「こんな場面、ピーナッツに あり得ない 」 なんて 声高に言う 野暮な人も いるかもしれません、きっと その愛ゆえに(笑 )。チャールス・M.シュルツ氏が描いてきた 本来のピーナッツ・コミックが 実は もっとシニカルドライな世界にあることは 私 発起人も、もちろん 百も承知の上ですが、しかし この映画は 製作者クレイグ・シュルツ、ブライアン・シュルツの兄弟 と コーネリアス・ウリアーノ氏による、偉大な原作者シュルツ氏に捧げられた いわばオマージュ作品なのです。そう思えば、チャーリー・ブラウン と一緒に 日常生活にササクレ立っているアナタの心も きっと深く癒(いや )されることでしょう。 私は このセンスを 喜んで 受け入れます !

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE 
 ・・・と、これ以上 具体例を 挙げていっても 限(きり )がありませんので もうこの辺りにしておきますが、基本的に チャールズ・M シュルツ氏の原作世界への オマージュを感じる場面として、もうひとつ やはり これがなければという お約束のシーンが ラストに近く 「チャーリー・ブラウンがルーシーのフットボールを蹴り損なう 」 という いつものエピソード を キチンと登場させていることを ご報告しておきましょう。 ピーナッツ最初の劇場アニメ映画「スヌーピーとチャーリー 」 でも このエピソードが ラストシーンに置かれていましたよね、そこでは 日常生活に復したチャーリー・ブラウンの安堵が 巧みに表現されていましたっけ。
 あ、でもその前に 今回の ルーシーはどんな口実を使って チャーリーブラウンをダマすのでしょうね。 ふふん、さすがに そこはネタバレ自粛(笑 )。。。


映画「I LOVE スヌーピー 」THE PEANUTS MOVIE
オリジナル・サウンドトラック (国内盤発売 : 2015.11.25 )
I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE オリジナル・サウンドトラック(epic ) THE PEANUTS MOVIE SOUNDTRACK
▲ 左 国内盤( epic SICP-4538 )、 右 オリジナル海外盤
 
1. ライナス&ルーシー / ヴィンス・ガラルディ・トリオ
2. ベター・ホエン・アイム・ダンシン / メーガン・トレイナー
3. グッド・トゥ・ビー・アライヴ / メーガン・トレイナー
4. ザッツ・ホワット・アイ・ライク feat. フィッツ / フロー・ライダー
5. スケーティング / ヴィンス・ガラルディ・トリオ
6. クリスマス・タイム・イズ・ヒア / ヴィンス・ガラルディ・トリオ + 聖歌隊
7. スノウ・デイ / クリストフ・ベック
8. フィフィズ・テーマ / クリストフ・ベック
9. チャーリー・ブラウン・イン・ラヴ / クリストフ・ベック
10. ウィングウォーキング / クリストフ・ベック
11. ザ・ライブラリー / クリストフ・ベック
12. ジ・アセンブリー / クリストフ・ベック
13. カース・ユー・レッド・バロン / クリストフ・ベック
14. ウィンター・ビカムズ・スプリング / クリストフ・ベック
15. ネヴァー・ギヴ・アップ / クリストフ・ベック
16. カーニバル・パニック ~ ライナス&ルーシー / クリストフ・ベック
17. ペンパル・パートナーズ / クリストフ・ベック
18. グッド・オール・チャーリー・ブラウン / クリストフ・ベック
19. スケーティング / クリストフ・ベック
20. クリスマス・タイム・イズ・ヒア ~ クリスマス・イズ・カミング / クリストフ・ベック
21. ライナス&ルーシー / クリストフ・ベック
22. スヌーピング / クリストフ・ベック
23. ウィッシュ・アポン・ア・スター / クリストフ・ベック
24. リターン・トゥ・ザ・エアロドローム / クリストフ・ベック

 
 ピーナッツ最初のサウンド・トラックを担当していた 西海岸のジャズ・ピアニスト ヴィンス・ガラルディによるオリジナル曲は 今回 さすがに使われないであろうと予想していた私の耳に、映画の冒頭から 冬の美しい雪景色とともにB.G.M.として流れてきたのは、ピーナッツ最初のTVアニメ 「チャーリー・ブラウン・クリスマス の中、 同じ 雪が舞い落ちるシーンで使われていた名曲「スケーティング Skating 」ではないですか。驚き! うーん、やられました。
 ストーリーのエンディングで用いられていた音楽は “Good Ol' Charlie Brown” という クリストフ・ベック による クライマックス風なテーマからファンファーレに至る雄大なオリジナル曲なのですが、ここで音楽がすっと静まる 最後のパートで あのヴィンス・ガラルディによる ピーナッツ・ミュージックの代名詞的ナンバー 「ライナス・アンド・ルーシー 」 の特徴的なシンコペーティッド・リズムが チェレスタ (シンセサイザーかな ? ) で 一瞬だけ 聞こえてくるところ、音楽面においても オリジナル・アニメ作品への リスペクトに満ちた オマージュであることを、 しっかりと感じました。

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE (4)
▲ また、これも一瞬でしたが 同じ「チャーリー・ブラウン・クリスマス 」の中でメンデルスゾーンの聖歌「ホーク・ザ・ヘラルド・エンジェルス・シング Hark, the Herald Angels Sing 」を歌っている子どもたちの聖歌隊の中に、今回スヌーピーが紛れ込むという秀逸なシーンまで出てきます。

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE (2)
▲ クリストフ・ベックフィルム・スコアは 実に穏当な仕上がりで、特にスヌーピーの冒険シーン(3Dになる部分 )の音楽は、まるでエーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルトの作風をさえ思わせる、前世紀のハリウッド映画音楽調でノスタルジック ! 「意図的に 」華麗で豪華な音楽です。

Snoopy performed the sequence
▲ スヌーピーが 天井から通気口を通って 自身を ワイヤーで吊り降ろしながら 学校の教室に忍びこもうとするシーンでは 映画「ミッション・インポッシブル 」風な サスペンスフルなリズムを刻む音楽(Snooping )が きっと スヌーピーの頭の中でも鳴っていることがわかります。
 
デヴィッド・ベノワ氏とスヌーピー
▲ また このサウンド・トラック盤には、ヴィンス・ガラルディ作曲のオリジナル・ピーナッツ・チューンを 以前から繰り返し演奏してきた GRPの名ジャズ・ピアニスト デヴィッド・ベノワが参加していることも特記しておきたいですね。ベノワ氏の仕事については また機会を改めて書きたいと思っています。

I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE flying-ace
 - 「父 (シュルツ氏 ) が、スヌーピー、チャーリー・ブラウン、ルーシーらキャラクターたちを描いているとき、彼が頭の中で視ていたもの、それこそがまさに 今回の映画の内容だったのではないかとさえ 今、感じています。 そんな 父の想像していたものを 実際の映像でお見せできるのが この映画の一番の魅力であると思っています 」 (クレイグ・シュルツ氏 )

クレイグ・シュルツ氏とスヌーピー
▲ 息子クレイグ氏の 父シュルツ氏に対する 細やかな配慮と深い心遣いを この映画の場面の随所で 痛いほど感じ、その都度 私 “スケルツォ倶楽部”発起人、 「ああ、クレイグさん、ブライアンさん、ご兄弟が どれほど深くお父さまを愛しておられたことか - わかりますよ、伝わりますよ 」 と、シアターの客席で 思わず落涙したのでした。

Mr. Charles M.schulz
▲ “The Greatest” Mr. Charles M.Schulz



■ 最後におまけ マクドナルド ハッピーセット景品 (期間限定 )
IMG_3468.jpg
▲ このオモチャの脇から突き出たボタンを指先で押せば シュローダーのピアノの上に寝そべっているスヌーピーが くるんくるん回転する、そんなギミックが付いています。 映画館近所のマクドナルドで オマケに釣られて買ってしまったハッピーセットに同梱されてました。オモチャといえども シュローダーが ピアノの稽古をジャマしにきた スヌーピーのことを本気で怒っている表情が(笑 ) いかにもそれらしく リアリティあって、なかなか良いと思っています。

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コメント

お便り どうもありがとうございます !

早速にご挨拶くださって ホント感激しています、teamoon.さんもお元気でしたか? もし ご興味をもたれたなら 映画「スヌーピー 」ぜひ観てくださいよー。 ご安心ください、3Dのパートは 空飛ぶスヌーピーの空想の世界のみです。ご安心ください、チャーリー・ブラウンたちの現実世界は 2Dにとどまっていますから。 
まあ たしかに いろいろな約束ごとや キャラクターたち登場人物同士の背景など、事前に知っていたほうが もちろん良いですが、予備知識や先入観なしでも十分楽しめると思います。 え、あそこって どういう意味 ? って、疑問が湧いたら、その気持ちこそ 奥行き深いピーナッツの深みにはまれる世界へのパスポート。当ブログ「スヌーピーの音楽 」 にも ヒントを書いておきましたから、もし読んでくださったら うれしいです。
 ・・・さて、 実は 私は 未だ旅の途上にあり、今回の投稿も旅先から ノートPCで投稿できるのかな、と思いながら 試したものです。以前ほど文章を書ける時間の余裕はなくなってしまいましたが、離れた土地から ノートでも 更新できることがわかったので、これからも細々と記事を書こうと思っています。ありがとうございました、また お話ししましょうね !

URL | “スケルツォ倶楽部”発起人 ID:-

こんにちは〜〜(^。^)

ようやく復活されましたね。待ってましたよ!劇場版スヌーピーが公開されるのでなにかしらアクションがあるものと思ってましたw 私は「トム&ジェリー」の大ファンですが「スヌーピー」はそれほど知りません。3Dってどうなんでしょうね?あのタッチは2Dの方が合ってる気がしますけどね^ - ^

URL | teamoon. ID:8uhayJG6[ 編集 ]

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