名優ゲアハルト・シュトルツェの演技を聴く
オルフ「オイディプス王」(クーベリック)D.G.ゲルハルト・シュトルツェ(最小サイズの肖像写真)  目次は こちら

(4)バイロイトでの小さな役割

 ゲアハルト(ゲルハルト)・シュトルツェは、1962年まで 毎年夏にはバイロイト音楽祭に出演していますが、特に1950年代には回数を重ねるに連れ メキメキと音を立てて頭角を現すようになり、常連の多くの共演者たちの中でも存在感を増して、音楽祭には無くてはならぬ 脇役の一人となってゆきます。 
 シュトルツェが、バイロイトで演じた「端役」には、すでに前回ご紹介した 「モーザーマイスタージンガー)」や「牧人(トリスタンとイゾルデ)」などの他、以下のような記録がありました。

 端役「ブラバントの貴族」
~ 歌劇「ローエングリン」
「ローエングリン」1954バイロイト(ヨッフム)Golden Melodram
 ワーグナー・オペラの全悪役中ワースト・ワンの「弱さ」を誇るフリードリヒ・フォン・テルラムント伯爵の取り巻きのひとりで、頼りにならぬ貴族。強がっているが、実は彼も相当弱い。
 少なくとも1953年(カイルベルト)、1954年(ヨッフム 写真 )、1958年(クリュイタンス)、1962年(サヴァリッシュPHILIPS盤で正規録音あり)等に起用されています。他の年にもこの役での出演はあったかも知れませんが、確認しませんでした。
 せっかくシュトルツェが演じるんですから、ワーグナーには歌唱パートをもっと増やしておいてもらいたかったところです(って、無茶なのは わかってますが・・・)。

 端役「ハインリヒ・デア・シュライバー
~ 歌劇「タンホイザー」

1955年 クリュイタンス指揮_バイロイト祝祭(Orfeo)盤
 ヴァルトブルク城の騎士のひとり。1954年(ヨッフム/カイルベルト)、1955年(クリュイタンス 写真 / カイルベルト)などの舞台で起用されています。騎士ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデの後ろに立っているだけという、シュトルツェにとっては 余りに役不足の「その他大勢」役 ではありませんか。
 しかし6年後の再演時には、そのヴァルター役に無事「昇格」、ヴァルターは1962年のサヴァリッシュ(PHILIPS)盤でも聴けますので、後述します。
 ところで、この歌劇の主人公タンホイザーの本名も、実は同じ「ハインリヒ」。紛らわしいなあ、ヴォルフラムが大声で何度も呼ぶもんだから、間違えて返事しちゃったよ。影が薄いオイラ・・・ハインリヒ談。(うーん、薄いのは影だけか? ・・・失礼 )

 端役小姓(若い男)
~ 舞台神聖祭典劇「パルジファル」

「パルジファル」1961バイロイト(クナッパーツブッシュ)PHILIPS
 バイロイトでは1951年から1962年までクナッパーツブッシュが指揮した期間には毎回(1959年、1960年の二期を除き)出演していました。ハンス・ホッター演じる 素晴らしいグルネマンツが記憶に残る、1962年のクナッパーツブッシュ(PHILIPS 写真 )盤で聴ける シュトルツェの演じる小姓は、アイリーン・ダリス演じる 疲労し切ったクンドリーに声をかけますが、(He, du da! Was liegst du dort wie ein wildes Tier ? おい、そこにいる女!なぜ野獣のように横たわっているのだ?)日頃から彼女と親しかったのか、その気安い口調から まるでクンドリーをからかっているような調子に聞こえてしまうのは 私だけでしょうか(小姓の分際で 馴れ馴れしいぞっ、ゲルハルト!)。

次回 (5)「ラインの黄金」フローを演じる に続く・・・
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