本記事は、1月15日「 人気記事ランキング クラシック音楽鑑賞 」で 第1位 となりました。
皆さまのおかげです、これからも 何卒よろしくお願い申し上げます。


スケルツォ倶楽部
名優ゲアハルト・シュトルツェの演技を聴く
 オルフ「オイディプス王」(クーベリック)D.G.ゲルハルト・シュトルツェ(最小サイズの肖像写真)  目次は こちら

(17)活動拠点を ウィーンへ移す

■ ベルリンの壁(1961年)封鎖直前に、ウィーンへ 活動拠点を移す
 1961年3月19日、ウィーン国立歌劇場では ヘルベルト・フォン・カラヤンお気に入りのプログラム ワーグナーの楽劇「ラインの黄金」単独上演があり、そこでゲアハルト(ゲルハルト)・ シュトルツェは、生涯の当たり役のひとつである「ローゲ」を、前年のバイロイト音楽祭に引き続き演じ、1959年以来 磨き続けてきた その役割への評価を 決定的なものとするのでした。
 その頃 シュトルツェは、1953年からずっと所属してきたベルリン国立歌劇場の専属を辞し、ウィーン国立歌劇場と新たに契約したことをきっかけに オーストリアの首都ウィーンへ、住居も併せて移ることになりました。それは偶然にも1961年8月13日の東西ベルリンの境界線が - いわゆる東ドイツによる「ベルリンの壁」によって - 封鎖されてしまう直前のことでした。
 活動拠点をウィーンへ移したことによって、結果的にシュトルツェの「歌劇場の歌い手」としての活動域は、物理的にも大きく横軸へ広がり、一方 仕事の質やその内容も 一層深まってゆくこととなるのでした。 ・・・シュトルツェ35歳の時です。
 現在 私たちが 聴きやすい良好な音質でシュトルツェの歌唱を聴けるのは、主にこの年以降に残された デッカ=ロンドン、ドイツ・グラモフォンのステレオ録音を通してです。もちろんレコード会社の録音技術の大幅な向上というタイムリーな側面があったことも 併せて見逃すわけにはまいりません。

■ 「 ベスト・オブ・ゲルハルト・シュトルツェ 」
 さて、毎回長文になってしまうのを反省して 実は 今回だけは軽く切り上げるつもりでしたが、読み返してみると やっぱり あんまり短かいのも寂しいので、今回は ひとつ余興に 私 “スケルツォ倶楽部”発起人が 高校生だった頃、勝手にL.P.音源から編集録音しては 個人的に楽しんでいた、まったく自己満足的な思い出に過ぎない 1本のカセット・テープをご紹介しましょう ( すみません )。
 
 「ザ・ベスト・オブ・ゲルハルト・シュトルツェ
 ・・・題して、「ベスト・オブ・ゲルハルト・シュトルツェ(爆笑)
 
 46分のカセット(SONY Duad )テープ両面に 当時所有していたシュトルツェの音源から 彼の歌唱を詰め込んだマニアックなアナログ・テープです。決して暇だったわけでもないのに、当時から 夜更かしして こんな編集作業を 喜々として やっていました。

ベスト・オブ・ゲルハルト・シュトルツェ
 The Best of Gerhard Stolze

Side A

    シュトルツェ 魔笛(ショルティ盤)
  1. モノスタトス 「恋すれば、誰でも楽しいものだ (01:13) 」
      ~ 歌劇「魔笛(モーツァルト) 」第2幕から
       ショルティ/ウィーンフィル(1969年DECCA)盤より
    シュトルツェ カルミナ・ブラーナ(ヨッフム)
  2. 「かつては湖に住まっていた (03:25) 」
      ~ 世俗カンタータ「カルミナ・ブラーナ(オルフ)」第12曲
       ヨッフム(1967年D.G.)盤
    シュトルツェ タンホイザー サヴァリッシュ盤
  3. 騎士ヴァルター「純愛の歌 (02:25) 」F.O.
      ~ 歌劇「タンホイザー(ワーグナー)」第2幕から 
       サヴァリッシュ/バイロイト祝祭歌劇場(1961年PHILIPS)盤
    シュトルツェ ファルスタッフ(バーンスタイン)
  4. 医師カイウス「ファルスタッフ! 貴様 わしの召使いに乱暴したな? (04:25) 」F.O.  
      ~ 歌劇「ファルスタッフ(ヴェルディ)」第1幕 冒頭 
       バーンスタイン/ウィーン国立歌劇場(1966年CBS)盤
    シュトルツェ R.シュトラウス「サロメ」ショルティ盤
  5.ヘロデ 「見事であった。素晴らしい、ヴンダーヴォル!」 から、
    ヨカナーンの首を要求するサロメへの説得が 挫折に終わるまで (10:04)F.O.
      ~ 楽劇「サロメ(R.シュトラウス) 」から 
       ショルティ/ウィーンフィル(1960年DECCA)盤

Side B
    シュトルツェ ヴォツェック(ベーム)
  1. 大尉「ゆっくり、ヴォツェック ゆっくりだぞ (09:10) 」
      ~ 楽劇「ヴォツェック(ベルク) 」第1幕 第1場 
       ベーム/ベルリン・ドイツ・オペラ(1965年D.G.)盤
    シュトルツェ ショルティ「指環」
  2.ミーメ、アルベリヒとの口論から ジークフリートに討たれるまで (13:25)F.O.
      ~ 楽劇「ジークフリート(ワーグナー)」第2幕から
       ショルティ/ウィーンフィル(1962年 DECCA)盤


 ・・・今でも古い引き出しを開けると、もはや殆ど聴くことはないもののかつての愛着から捨てるに忍びなく保管してある大量のカセット・テープが他にもあります - 「ベスト・オブ・フィッシャー=ディースカウ 」、「ベスト・オブ・ヘルマン・プライ 」、「ベスト・オブ・マリオ・デル=モナコ 」、「ベスト・オブ・ホロヴィッツ 」、「ベスト・オブ・グールド 」、「古楽器/古楽奏法のモーツァルト 」、「ベートーヴェンのスケルツォ楽章 聴き比べ集」、「 シューベルト“魔王”スペシャル 」、「ワーグナーの楽劇名場面集 」、「ブルックナー、アダージョ・スペシャル 」、「マーラーのスケルツォ楽章 聴き比べ集 」、「ラヴェル“ボレロ”の聴き比べ 」、「チャイコフスキーのワルツ集 」、「ショスタコーヴィチのスケルツォ集 」、「心を落ちつかせる静寂の音楽スペシャル 」、「水のピアノ 」、「変ホ長調の名曲集」、「ホフナング音楽祭 傑作集 」、「マレーネ・ディートリヒの名唱集 」などなど・・・。
 中でも この「ベスト・オブ・ゲルハルト・シュトルツェ 」は、高校時代当時(1977年~1980年頃 )から 私のシュトルツェへの深い傾倒と愛着を 我ながら感じる一本なのでした。

Sony Duad46
脱線、失礼!

■ 1961年夏のバイロイト音楽祭では・・・
 ・・・もとい。
 この年のバイロイト音楽祭でも シュトルツェクナッパーツブッシュの指揮する「パルジファル」で「小姓」役を、サヴァリッシュが指揮する「タンホイザー」で「騎士ヴァルター」役を、また バイロイトには珍しくウィーンの名指揮者ヨーゼフ・クリップス Josef Krips(1902 – 1974)が・・・
 ヨーゼフ・クリップス Josef Krips(1902 #8211; 1974) ヨーゼフ・クリップス Josef Krips(1902 – 1974)
 
 ・・・たった一度だけ指揮した「マイスタージンガー」 においても「ダーヴィット」役を演じ、そして昨年度と同じくケンペが指揮する「ニーベルングの指環」の「ラインの黄金」に登場する 当たり役「ローゲ」と、それぞれを 恙無(つつがな)く演じたのでした。

次回 名優ゲアハルト・シュトルツェの演技を聴く
(18) 「サロメ」予習編 に続く・・・

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